イメージトレーニング
スポーツをやっている方ならイメージトレーニングを良くやっているという方や何度かやったことがあるという方は多いのではないでしょうか.
ただ,このイメージトレーニング.
色々なやり方が本やネットなどで言われており,正直どれが正しいのかわからないという人も多いと思います.
実はイメージトレーニングは奥が深く,やり方を間違えると逆効果になってしまうことや,ある時間までは効果があるけどそれ以降は効果がないなど様々なことを知っておく必要があります.
そこで今回は科学的に正しいと言われているイメージトレーニングのやり方を説明しようと思います.
科学的に効果的な長期的イメージトレーニング
1999年のカリフォルニア大学の研究で,効果的なイメージトレーニングについて実験が行われました.
試験を控えた学生を
・テストの結果をイメージしてもらったグループ
・テストのプロセスをイメージしてもらったグループ
上記の2つに分けました.
テストの結果をイメージというのは,試験に合格して喜んでいる姿をイメージするというものです.
よく自己啓発本や引き寄せの法則などで,成功している姿をイメージしてくださいみたいなイメージです.
スポーツでいうと,大会などで優勝して胴上げされているところをイメージするというのは当てはまると思います.
テストのプロセスをイメージというのは,試験に望むために何をしていくのかをイメージするというようなものです.
試験の2ヶ月前にはここまでの範囲を勉強して,1ヶ月前にはここまでできるようになっている.2週間前には問題集を3周して,1週間前は今までの範囲を軽く復習している
というようなイメージです.
スポーツでも同様に,試合2ヶ月前にはこんな練習をしてこれができるようになり,1ヶ月前にはさらにこうなって2週間前には練習試合1週間前には軽めの練習をしてリラックスしている
というようなイメージ.
この2つのグループで試験の結果がどのようになったかというと
テストの結果をイメージしたグループはやる気がなくなったり,不安が高まる人が多くなった.
テストのプロセスをイメージしたグループは集中力が高まり本番に強くなったとのこと.
研究者は試験に合格するようなイメージを何度もしてしまうと脳が満足してしまい,力を発揮できなくなりこのような結果になったと報告しています.
このことから,効果的なイメージトレーニングは結果に注目せず自分が目標に向かっていく過程をイメージするのが正しいやり方だと考えられます.
試合直前や試合中のイメージトレーニング
陸上競技の選手だったら試合の直前に,テニスやバドミントンなどのポイント間に時間がある競技だと試合中に良いイメージを思い浮かべるようなことをしたことがあるのではないでしょうか.
この試合直前のイメージトレーニングについて調査した研究を紹介しようと思います.
チュニジアの研究所の研究で
16人のアスリートに30mダッシュをしてもらいました.
最初は普通に走ってもらい
次に走る直前に自分がベストな走りをしているところをイメージしてもらいました.
その結果,自分がベストな走りをしているところをイメージしてもらった後のタイムが16人中14人速くなったという結果になりました.
このことから,試合直前のイメージトレーニングは効果的であるということが明らかになりました.
また,チュニジア研究所の2014年の研究で,このイメトレの効果がどれくらい続くのかを調査しました.
同様に被検者に30mダッシュをしてもらうのですが
・イメトレ直後にダッシュ
・イメトレから1分後にダッシュ
・イメトレから2分後にダッシュ
・イメトレから3分後にダッシュ
・イメトレから5分後にダッシュ
これらでタイムがどのように変化したのかを調査しました.
その結果,
イメトレから2分後まではタイムが縮まったのですが,それ以降はイメトレの効果が見られませんでした.
つまり,イメトレの持続時間はわずか2分間ということです.
かなり短いとは思いますが,短い時間であればイメトレの効果はあるためそれぞれの競技に合わせて活用していくのが良いのではないでしょうか.
イメトレで筋トレの効果を上げる方法
イメージトレーニングで筋トレの効果を上げる方法というのも研究で明らかになっています.
中国の研究で18人の男性を対象に6週間実験が行われました.
被検者は
・イメトレしながら筋トレグループ
・普通に筋トレグループ
・何もしないコントロールグループ
以上の3つのグループに分けられました.
イメトレグループは最大筋力の3割の重さのダンベルを30回と同時に頭の中で自分は最大の力を出している!とイメージしながら筋トレを行なってもらいました.
普通に筋トレグループは,最大筋力の3割の重さのダンベルを30回と同時に好きな映像を見ながら筋トレを行なってもらいました.
その結果,
普通に筋トレしたグループは統計的に有意な筋力の増加が見られなかったのに対し
イメトレグループは20%筋力が向上しました.
この研究から,最大筋力の3割という比較的軽い重さのトレーニングでもイメージで筋力を増加させることができるということが明らかになりました.
怪我が治ったばかりの人で重い重さを扱えないような人はぜひ行なってみてください.
イメトレで筋肉の衰えを防ぐ方法
イメージトレーニングによって筋肉の衰えを防ぐことができるということも明らかになっています.
オハイオ州立大学の研究で
被検者は4週間ギプスで腕を固定してもらいました.
この被検者を
・何もしなかったグループ
・毎日11分腕の筋肉に思い切り力を込めるイメージをしてもらったグループ
上記の2つに分けました.
その結果,何もしなかったグループは45%パワーが低下したのに対し,イメージをしてもらったグループは24%の低下にとどまりました.
このことから研究者は,病気や怪我で動けない時でもイメトレをすれば筋肉の衰えを防ぐことができることが明らかになったと報告しています.
病気や怪我の時はイメージトレーニングは不可欠ですね.
まとめ
まとめとしまして
長期的なイメージトレーニングは結果より過程をイメージすることで集中力が高まり本番に強くなる.
試合直前や試合中などの短期的なイメージトレーニングは自分のベストな動きをイメージすることでパフォーマンスが向上する.
ただし,効果は2分以内なので注意を.
筋肉を使っているイメージをすることで筋トレの効果を向上させたり,筋肉の衰えを防ぐことができる.
ということでした.
イメージトレーニングを活用することで他の人と一歩差をつけることができるようになると思います.
ぜひ活用ください.
ここまで読んでいただきありがとうございました.
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